オーバーシュート

池袋のジュンク堂で環境系の本を探していたところ,柳田友邦さんが書かれた「植物は偉い!」が目にとまり,通勤電車の中で読んで見ました.環境や植物に関心のある方にはお薦めの一冊です.

あとがきに柳田さんの植物への思いを込めた一節があります.

「植物は偉大だ,植物は地球を経営する能力がある.動物は壊すことはあっても,オゾン層を作ったり,水を浄化したり湿度を保つような経営はできない.植物は正々堂々と生きている.動物はおどおどして,ごまかしながら卑屈に生きている.植物にとって動物は掃除屋であり,資源の一部を一時保管している場であると思う.掃除屋軍団が人を先頭にいつも植物に暴力を加える.植物が声を出したり,その場で反発することはない.じっと我慢して時間の流れに従う.人を含む動物が地球を破壊しても植物はだまって静かに時間をかけて修復するであろう.何億年かかってもである.」

46億年前の地球の誕生から現在までを一週間に置き換えると,やっとオゾン層ができたのが土曜日の朝,シダ植物の出現が土曜日の午前10時,人間の祖先が出現したのが土曜日の午後11時58分,今風になったのは午後11時59分58秒.

それがたった100年で40億年かかってできたオゾン層に穴を空け,これから数十年で化石燃料も使い果たす人間って何?

江戸時代は平均寿命は40歳でしたが,人口2500万人で自給自足ができた時代でした.極めて個人的な意見ですが,この時代が人間と環境のバランスが取れていた状態ではないかと思います.

ある本では,自然環境と人間の活動の関係は,自然環境が上位システムで人間の経済活動がサブシステムにあたり,現代は上位システムの許容量を越える負荷をサブシステムがかけ続けているオーバーシュート状態だと表現していました.

このままオーバーシュート状態が続くといつかは自然環境が負荷に対する限界点を越え,今の生態系も崩壊の危機を迎える可能性があると説きます.今年の猛暑も台風も地震も頻発する猟奇的な事件も進化する鳥インフルエンザも花粉症もアトピーもBSEも自然からの警告音に感じるのは考えすぎ?